2012年10月25日木曜日

旧明村役場庁舎の中を見学しました!

10月21日(日)芸濃町林にある国登録有形文化財「旧明村役場庁舎」が一般公開されたので足を運んでみました。
子どものころから見慣れた建物ですが、実際中に入ってみたのは30年ぶり2度目です。

明治・大正期の役場建築の中で際立って洋風要素が強い、おしゃれな設計になっています。
年月の経過で老朽化が進んでいましたが、近代モダンな雰囲気は健在で、当時は最先端の相当おしゃれな役場だったんだろうと思われます。
旧明村役場庁舎は、大正5年(1916)に建設された建物で、1階が事務室、2階を議場として使用されていました。
昭和31年(1956)のは芸濃町役場明支所となり、同支所連絡所となった後、昭和46年~平成17年まで芸濃町資料館として活用されてきました。

津市合併後の平成18年に国の登録有形文化財に登録されました。






  玄関ポーチの上部の屋根の三角形(入母屋破風)部分には「明」の文字がデザインされたシンボルマークが取り付けられています。







鬼瓦にも同様のシンボルマークが入っておしゃれです☆






外壁は仕上げに板を横方向に張った「下見板張」です。







ポーチの2階部分にはバルコニーがあり、その欄干は大正レトロな雰囲気たっぷりな洋風デザインでこの建物の象徴でしたが、老朽化のため覆いがかけられ今は見ることができません。ご紹介できないのが残念です。



2階の議場です。
当時は、この洋風な見た目とは裏腹に一面に畳が敷き詰められていて、畳に座った位置からも外の景色が見えるように低い高さに窓がつけられていたそうです。
窓は上に引き上げて開ける上げ下げ窓で、当時としては珍しいおしゃれなものだったそうです。








照明部分は円形に掘り込まれ漆喰で花弁の模様があしらわれて素敵です☆




32年前、明小学校建替えの際に見つかった青い目の人形「ロザリーちゃん」も特別に展示されました。
1927年に米国人宣教師のギューリック氏によって明小学校に贈られた日米の友情の証の人形です。



最初に中に入った30年前は、資料館として農機具などが展示されていて建物自体には目がいかなかったんですが、改めてこうして中を見学してみると門司港などで見たエキゾチックでレトロな建築物に匹敵するような素敵な建物でした。
もう少し元気な形で残っていればと少し残念にも思います。

今回で3回目となった一般公開ですが、来年もこの時期に公開が予定されています。
ご都合が遭えばぜひ足をお運びください。